「ひと手間」がもたらす豊かな時間 やちむん×彩ごはんの食卓
[3]ミヌダル
沖縄の陶器「やちむん」を使い、いつもよりちょっとだけ手をかけたお料理で、華やぎある食卓を楽しむこちらの企画。今回も「彩ごはん うない」の運天姿子 さんに教えていただき、沖縄ならではのお料理にチャレンジしていきましょう!
今回のお料理は「ミヌダル」という珍しい名前です。ミヌは「みの=蓑」、隠れ蓑などのみののことで、ダルは「たれ」のこと。「ミノダレ」が沖縄風になまったのが語源だそうです。
このミヌダル、沖縄出身でもあまりなじみのない人も多いかもしれません。もともと、王朝時代の宮廷料理として考案されたもので、庶民の食卓にあがることは少なかったというのが、その理由でしょう。なじみがない割に作ってみると難しくはありませんが、最大のポイントはなんといっても「ごま摺り」。とにかく時間がかかるのですが、これを省くと仕上がりが全然変わるので、ご注意です。
食べやすくスライスした豚肉を香ばしいタレに漬けて摺りごまで包んだ、ほんの2・3切れでもしっかり食べ応えを感じるお料理で、とりわけお酒の好きな人にはおつまみとしてすごく気に入ってもらえそう。泡盛や日本酒の熱燗からビールまで、幅広く楽しんでいただける一品ですよ。
[材料]
・豚肩ロース 400g
・黒ごま(あらかじめすっておく) 150g
・調味液
┗泡盛 4分の1カップ
┗ザラメ糖 4分の1カップ
┗みりん 大さじ2
┗醤油 2分の1カップ
・おろし生姜 適宜
1.豚肩ロースは半冷凍の状態で7ミリから1センチにスライスしておく。調味液をバットで混ぜ合わせ、スライスした豚肉を30分漬け込む。
2.漬け込んだ豚肉をバットから1枚ずつ取り出し、すっておいた黒ごまに全体が覆われるようにしっかりまぶします。
3.2センチほどの幅にカットして電子レンジで1分50秒加熱します。平たい皿に重ならないように並べるときれいに熱が通ります。
4.チンとなったら出来上がり! お1人分は3~5枚を目安にお召し上がりください。
盛り付けるお皿は、お1人分なら5寸、みんなの分を盛るなら7寸がぴったりです。
■赤絵七寸皿(櫛目)/陶眞窯
■皿5寸菊紋/育陶園
■五寸皿(線唐草)/陶眞窯
撮影協力/首里 彩ごはん うない
住所/沖縄県那覇市首里汀良町1-32-1-1F
TEL/098-988-9595
http://u-n-a-i.blogspot.jp