




かつて、琉球という独立国だった沖縄には、
特有の歴史や文化があります。
各地に多様な伝統工芸が伝わり、
沖縄は今も手しごとの島と言えるでしょう。
ゆいまーる沖縄では、これまでも
やちむんをはじめとする
沖縄の工芸品や民具などを皆さまに
ご紹介してきました。
このたび、ただモノを紹介するだけでなく、
その背景にある文化を深く掘り下げて
お伝えしていきたいと考え、
地元沖縄のカルチャーマガジン「モモト」と
うちなーの翼JTAのグループ企業
JALJTAセールスとのコラボレーションで
「琉球手しごと紀行―工芸をめぐる旅―」
という
旅行商品を
プロデュースすることになりました。
2021年はモニターツアーを
2度開催します
12月12日~15日(3泊4日)
染め・織り・焼き物の工房の見学や
その手しごとの一部を体験
日本の他の地域とは異なる伝統文化が色濃く残る沖縄。中でも染め・織りは多様で、国指定の伝統的工芸品が、県内各地に13品目も息づいています。「琉球手しごと紀行」は、そんな沖縄の歴史的な背景を知り、芸能や食文化などと共に、工芸を肌で感じる旅。来年以降の本格始動に向けて、2021年はモニターツアーを実施いたします。3泊4日で、染め・織り・焼き物の工房を見学したり、その手しごとの一部を体験してみたり。個人旅行ではなかなか味わえないことを体感し、食や芸能などを通して、沖縄の文化と歴史を深く知る旅となっています。

今回のツアーで触れる手しごと
琉球紅型

琉球王国時代、東南アジアや中国との交易でもたらされた更紗や印花布などの技術がベースとなり、独自の進化をとげた琉球紅型。大きく分けて、型紙を使う「型染め」とフリーハンドで模様を描く「筒引き」があります。王国時代は身分によって使える色やデザインの規定がありました。
芭蕉布

多年草の糸芭蕉の繊維で糸を績んで織られる芭蕉布。戦前まで奄美群島以南の琉球弧各地で盛んに生産されていました。現在、国の伝統的工芸品として認定されているのは「喜如嘉の芭蕉布」で、大宜味村喜如嘉が代表的な産地となっています。琉球王国時代は王族用や外交の贈答品など最高級のものから、一般庶民の普段着まで品質にも幅がありました。
琉球絣

糸をくくって先に染め、模様を織り出す絣の技法は、14~16世紀に東南アジアから琉球へ伝わりました。江戸時代に日本にも琉球から絣の技術が伝わり、久留米絣や伊予絣などのルーツになったと考えられています。琉球王府専属の絵師が考案したかすり柄は約600種とも言われ、琉球の動植物や生活用品をモチーフにしたデザインが多いのが特徴です。
南風原花織

沖縄では紋織のことを花織といい、読谷やうるま市、首里、与那国島などにそれぞれ特有の花織が伝わっています。絣などの平織りに比べて高い技術を必要とし、大変手間のかかる花織。昔は地域の行事などハレの日に身に着けるものでした。南風原花織はヤシラミ花織、クワアンクワアン織り、タッチリーなど独自の呼び名と技術が受け継がれています。
首里織

琉球王国時代、他の地域では王府に納める貢納布(税)として布が織られてきましたが、士族の多い首里の女性たちは、家族や自分のために布を織ってきました。琉球では王妃も機織りを行い、上級社会でも女性の一つのたしなみとされていたようです。首里織はそんな歴史的背景と共に発達してきた織物で、絣はもちろん、花織、道屯織、花倉織など多彩な技法が伝わっています。
壺屋焼

沖縄の言葉で「やちむん」と呼ばれ、お土産ものとしても陶器は大人気。壺屋は王府の政策で1682年に生まれたやちむんのまちです。沖縄戦では奇跡的に破壊を免れ、戦後復興の原点にもなりました。都市化が進み、昔ながらの登り窯こそ使えなくなりましたが、今でも壺屋を拠点とする窯元は健在。さまざまな伝統技法と現代感覚のデザインが融合し、古くて新しい「やちむん」文化が育まれています。
モニターツアー概要
令和3年度 内閣府
新たな沖縄観光サービス創出支援事業
琉球手しごと紀行 ―工芸をめぐる旅―
出発日 | 第1回:2021年11月16日(火)3泊4日 第2回:2021年12月12日(日)3泊4日 |
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募集期間 | 第1回:2021年10月21日(木)~ 11月9日(火) 第2回:2021年10月21日(木)~ 12月3日(金) 定員を大幅に超えた場合は募集期間内であっても募集を締め切らせていただく場合があります。 |
集合場所(出発地) | 那覇市 ゆいレール「壺川駅」
詳細は最終行程表にてご案内します。 |
参加条件 | 最少催行人数:5名 (最大人数8名) 参加年齢:高校生以上 参加対象:沖縄県外在住者 (ただしツアー催行 2 週間前までモニター募集を行い、モニター枠に空きがある場合に限り沖縄県内在住者を対象とした募集を認める場合があります) |
旅程概要 |
特に表示のない場合、移動はすべて専用車で行います。 |
旅程のポイント紹介
琉球舞踊の道場、「玉城流玉扇会」を見学
琉球舞踊は、古くは神への祈りとして生まれたと言われ、首里城を中心に宮廷芸能として磨かれた古典舞踊、琉球王国の解体後に芸能の大衆化が進む中で育まれた雑踊り、地域行事の中で受け継がれた民俗芸能などがあります。また、お稽古ごととして琉球舞踊を習う人もおり、暮らしの中に根づいた伝統文化の一つだと言えるでしょう。沖縄では「教室」ではなく「道場」と呼ぶのもポイントです。
今回の旅で訪れるのは、玉城流玉扇会の本部道場。玉扇会は琉球芸能史の中で輝かしい実績を残し、多くの舞踊家を育てた玉城盛義を初代とする琉舞道場。

沖縄の染織を訪ねる旅の始まりにあたり、芸能と衣裳という点から実際の舞踊家に話を聞きます。目の前で見る本物の紅型衣裳の味わい、色の深さや奥行き感などもあわせてお楽しみください。


「紅型工房 ひがしや」
北海道出身の夫と沖縄出身の妻のお二人で、沖縄本島北部に工房を構えるひがしやさん。伝統的な舞踊衣裳や帯・着尺のほか、オリジナルグッズを手がけています。沖縄では、デザインから型紙彫り、染めまでをひとつの工房で仕上げます。そんな手しごとの世界に、ちょっとお邪魔してみましょう。
バスを下車して工房まで数分歩きます。履きなれた靴でお願いします。




喜如嘉の芭蕉布
沖縄を代表する織物の一つ、芭蕉布。大宜味村喜如嘉では糸芭蕉の栽培から手がけ、糸を績み、染め、織るという工程をすべて手しごとで行っています。今回は糸芭蕉の畑を訪れ、実際に糸芭蕉を切り倒す作業を見学。芭蕉布が生まれるまでの工程について話を聞き、実際に糸を績む工程を体験します。
糸芭蕉の畑に入ります。汚れても気にならない靴でお願いします。
現地で撮影可能な場所・状況をご説明します。畑や職人さんの撮影はご遠慮ください。
雨で足もとがぬかるんでいる場合、糸芭蕉畑には入らず、周囲の道路から見学となることもあります。



究極の隠れ家レストラン「on the farm」で
やんばる食材キュイジーヌを
2日目の夕食は、農家の一角を改装した隠れ家「on the farm」にて。ここは決まったシェフがいないオープンキッチンのスペースで、その時その時でさまざまな料理人が期間限定のカフェやレストランを開くポップアップ型のお店です。今回のツアーでは、やんばる産の旬の食材を使い、11月は上江田崇氏(Lamp okinawa)、12月は小島圭史氏(名前のない料理店)をシェフに迎えて、この日・この時しかない一期一会のディナータイムを楽しみます。
11月は野趣あふれる創作料理、12月はフレンチベースの創作料理、いずれもお任せのコースです。アレルギーや宗教上の理由で食べられない食材がある方は事前にお知らせください。
理由で食べられない食材がある方は事前にお知らせください。
1ドリンク付きです。ご希望の方にはワイン等もご用意できますので、2ドリンク目からは現地でお支払いください。


ゆいまーる沖縄 本店 <Storage&Lab.>
フルーツカッティングと器の
コーディネート ワークショップ
季節のフルーツを食べやすく、そして美しくカットし、やちむんや琉球ガラスなど、沖縄のうつわとコーディネートしながら盛り付けをするワークショップを行います。終了後は沖縄の工芸品などのお買い物もお楽しみいただけます。

南風原かすりロード
地元ガイドと共にまちあるき
南風原町観光協会のガイドさんと一緒に、琉球絣の産地である南風原のまちあるきを楽しみます。琉球絣の工房にも立ち寄り、職人さんたちの話を聞き、機織りの現場を見学。工房の直売ショップコーナーでは、掘り出し物が見つかるかもしれませんよ。
まちあるきをしますので、履きなれた靴でお願いいたします。



首里織または紅型の
手しごと体験プログラム
那覇市ぶんかテンブス館で、首里織もしくは紅型を実際に作ってみる、手しごと体験プログラムを行います。実際に挑戦してみると、手しごとの世界の奥深さが体感できるかもしれません。
首里織はティーマットまたはコースター、紅型はトートバッグ(小)またはコースターからお選びください。事前にご希望をうかがいます。

最終日のランチタイムは
古民家カフェレストランで沖縄そば
壺屋を散策しながら、ランチは「命果報(ぬちがふう)」へ。登り窯の見える古民家で、壺屋ならではのたたずまいを楽しみながら、沖縄そばをお召し上がりください。

壺屋焼の窯元「育陶園」で
工房見学とショッピング
ランチ後は壺屋のスージグヮー(細い路地)を散策しながら「壺屋焼窯元 育陶園」へ。やちむん(焼き物)を実際に作っている工房を見学し、職人さんのお話を聞きます。また、伝統的な技法に現代感覚を取り入れた商品が並ぶ育陶園本店にも立ち寄ります。
工房では看板犬のゴンちゃんが少し吠えるかもしれませんが、すぐにおとなしくなりますのでご安心を。


